2018年11月13日火曜日。
本日の診療メモ。
WEBセミナーで視聴した
「ヒルドイドの使い方」
から日常診療に役立てられる部分を抜粋。
皮膚科専門医による講演なので、信頼性は高いだろう。
・ワセリンは油の膜。水分は含まれていない。
乾燥した皮膚に使用しても効果は乏しい。
入浴後に使用、は合理的。
・ヘパリン類似物質と尿素軟膏は角層水分量を増加させる。
ただし湿度の低い時期の尿素軟膏は効果が軽減。
・尿素軟膏は角層を溶かす。ガサガサしたところに使用する。
アトピー性皮膚炎には使わない方が良い。
・ヒルドイドクリームは添加物のチモールがなくなり、
においが軽減された。
・ヒルドイドクリームはアルコールが入っているので、
湿疹部位にはしみる。
・ヒルドイドクリームは塗りやすいのでコンプライアンスは
上がる。
・ヒルドイドは全身どこに塗っても良い。
顔も。
・全身に塗ると20g使用する。
・ヒルドイドの発汗誘導については、
機序は分かっていない。
・ジェネリックについては、角層水分量に違いがあるので、
実際の使用感で判断する。
皮脂欠乏性湿疹は乳児でも頻繁に診る機会があります。
特に最近のお子さんには多い。湿度の下がる冬季には
ワクチン接種で受診された際に、かなりの頻度で部分的な
皮脂欠乏性湿疹を認めます。
保湿剤はヒルドイドソフト軟膏を処方するケースが多いですし、
今後も変化はないと思いますが、改めて各薬剤の特徴を
認識しなおす良い機会になりました。