過度な紫外線対策や食事制限で、
ビタミンD欠乏症の児が増えています。
2018年10月の朝日新聞にも、
記事が掲載されていました。
2009年から2014年の5年間で、
ビタミンD欠乏症と診断される小児が、
3倍以上に増加していると。
ビタミンD欠乏を解消しようにも、
日光浴は紫外線のデメリットもあり制限せざるを得ない、
食事で接種しようにも、
推奨量を摂取するのには豊富にビタミンDを含む
食材を大量接種しなければならず、
現実的ではありません。
BabyDは乳幼児も摂取できるビタミンDサプリメント
そこで対策として注目されているのが、
ビタミンDのサプリメント。
乳幼児に使用できるBabyDというサプリメントがあります。
母乳だけで育つ乳児の75%がビタミンD不足である、
という中々衝撃的な報告も第27回外来小児科学会でなされていますので、
BabyDなどのサプリメントに関する情報も、
知識として持っておく必要があります。
新生児・乳幼児に対してのビタミンD摂取についての
ガイドラインが存在せず、またBabyDもあくまで
サプリメントですから、医師の側から、
摂取を強烈に推奨することはできませんが、
情報提供はしておく義務はあると考えます。
ビタミンDについての知識まとめ
・ビタミンD受容体は体内の全ての細胞に存在する
・1.25(OH)2-D=活性型ビタミンD・・・腎臓で代謝されこの形に。
臨床病態の指標となる。
・25-OHDは栄養指標となる。肝臓で代謝されこの形に。
・25-OHDが低下→PTH上昇→Ca溶出増加
・食事でのビタミンD 5ug摂取 =冬の昼、1時間程度の日光浴
・国際コンセンサスでは紫外線曝露を推奨していない
・日本の1歳未満のビタミンD摂取基準 5ug/day
→これは低いのでは?と言われている。
・ビタミンD低下→食物アレルギー増加
・若い女性でのビタミンD不足が顕著
・肥満→血中25-OHD低下(ビタミンDが脂溶性であるため)
・血中25OHDは胎盤を介して胎児へ移行(約75%)
・ビタミンD欠乏の96%は母乳栄養
・子どもが10ug/dayのビタミンDを接種するには、
母は160ug/day摂取する必要あり。
・母乳中のビタミンD 0.3ug/100g 極わずか